オリジナルという呪縛

人に教えられるような著作権の知識が頭に詰まっているわけではありませんが、絵を生業としていると無意識にでも誰かに似ないように似ないように、と思ってしまうもの。稀に逆の向きの人もいますので、意地とかプライドに関わる部分だと思います。

最近アクセサリー作りに遅まきながら目覚めてしまいました。
さて、売っているパーツを組み合わせて一つのアクセサリーに仕上げる。これに正直なところ抵抗があったのです。ネットの海を探せば探すほど素晴らしい素材がある。でも素材を作っているのは別の人です。もしも私に大変な資金があって、パーツからデザインして職人さんに金型から作ってもらうならそれはもう理想の世界でございますが、そうではありませんし、今から彫金を習い始めて手仕事で作る!というのも悪くはないかもしれませんが私の本業はやはりイラストレーターなのです。
しかし苦労して探したカエルのパーツに一工夫加えてピアスなんかを作っているととんでもなく楽しいのです。
私は悩みました。
もちろん世の中にはハンドメイドという巨大なマーケットがあって、その範囲はとっても広く、言ってみればピンからキリのアイデアや技術がごった返しています。
その範疇で言えば何の問題もないことなのですが…。

ま、いったんそこは考えるのをやめてみましょう。と、私は最近決心しました。
そこを乗り越えないと商売にならないからです。あらまあ、あからさまな言い方ですねー。
そして自分のセンスがどこまで世間様と近いのか、確認したいというのもあります。
またあからさまに言いますと、自分が素敵だな、と思えるカエルのアクセサリーに全然出会えないのです。カエル好きの世界は幅広く、リアル系から擬人化までの好きな範囲というのが人によって違うのです。好みに広〜いグラデーションがあります。
私はリアル系が好きで、それでいてちょっと大人女子(どっちだ!)なオサレなアクセサリーというのが案外世の中にありませんの。
だから自分で作ってみました。
もしかしてこんなの好きなのは私だけなのかもしれない。だから世の中にないのかもしれない、とビクビクしながらこっそり販売をはじめてみました。

https://kaerumarkt.theshop.jp/

そもそも各SNSのフォロワー様の数からして飛ぶように売れることはないですし、忘れた頃にどなたか同じような趣向の方の目に留まってぽつりぽつりと売れてくれたらとっても嬉しいです。
そして、散々パーツで作るアクセサリーのお話のあとに何ですが、ビーズ刺繍というものがございます。
これは図案から自分で作るので、ほぼ「絵」です。しかもキラッキラの。
あ、これじゃん、って思いました。
というわけで、カエルのビーズ刺繍アクセサリーも近いうちにラインナップに入ると思います。ただし労力は半端ないのでそうそうお手軽なお値段にはできないでしょう。
こちらも気長にどなたかの手に渡ることを夢見てのんびり構えたいと思います。まだ作ってないけど。

そんな、地味〜な葛藤の日々のお話でした。

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